木質ペレットとは、乾燥した木材を細かく砕いて圧力をかけ、直径6~8㎜、長さ5~40㎜の円筒状に圧縮成形した木質燃料のこと。主にストーブやボイラーなどの燃料として使われています。ここでは、木質ペレットの特徴と用途、メリットデメリットについてまとめています。
木質ペレットは、樹皮やおが粉、かんな屑、端材といった工場残材や、森林の育成過程や伐採作業で発生する間伐材などを原料としています。これらは再生可能な木材資源であり、これらを乾燥させ、扱いやすく加工したものが木質ペレットです。乾燥させて含水量を減らしているため、着火性に優れ、他の木質燃料よりも大きな発熱量が期待できます。
また、木質ペレットを燃やすと発生する二酸化炭素は、樹木が成長する際に吸収した二酸化炭素のみであるため、空気中の二酸化炭素を増やすことはありません。環境に優しいクリーンなエネルギーだと言えます。
木質ペレットは、主にストーブやボイラーの燃料として使用されています。それらは、木質ペレットストーブ、木質ペレットボイラーなどと呼ばれています。木質ペレットを使用するストーブは、薪ストーブよりも導入しやすい手軽さが魅力で、木質ペレットを使用したボイラーとしては、給湯や暖房に使える温水ボイラーが挙げられます。どちらも、燃料の自動供給が可能なことや、温度の調整がしやすいことが魅力です。
木質ペレットのメリットとしては、環境に優しいという点が挙げられます。化石燃料のように空気中の二酸化炭素を増やすことがないためです。さらに、従来は利用されないまま破棄されていた林地残材などの廃材を原料としており、木質資源をムダなく使いきるというカスケード型利用にも一役買っています。さらに、小さな円筒状の形をしているため、運搬しやすく、保管場所も少なくてすみます。
一方、デメリットとしては、水や湿気に弱いことと、燃焼後の灰を回収する必要があることが挙げられます。また、木質燃料である木質ペレットは、水分を含んでいるため、石油と比べると燃料効率が悪いことも挙げられます。