プラスチック樹脂ペレットとは、加工しやすいように、プラスチックを3~5㎜の粒状に成型した素材のこと。プラスチック製品の成型材料として幅広く活用されています。ここでは、プラスチック樹脂ペレットの特徴と用途、メリットデメリットについてまとめています。
プラスチック樹脂ペレットは、樹脂にさまざまな添加剤を溶融して練り合わせて作られます。添加剤の種類によって、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリスチレン、ポリブチレンサクシネートなど、性質の異なるプラスチック樹脂ペレットとなります。プラスチック樹脂は、スクリューで樹脂を送り込むタイプの成型機で使用されることがほとんどです。そのため、スクリューにまとわりつきやすい粉状ではなく、3~5㎜の粒状の形に作られています。
また、販売時は20~25㎏入りが標準で、米袋のような厚手の袋に入れられています。樹脂の種類によっては、大気中の水分を避けるために、アルミ袋が内側に使われることもあります。
プラスチック樹脂ペレットは、さまざまなプラスチック製品に使われています。一例として、プランター容器、荷物搬送用パレット、車両用ステップ、雨水貯留槽などが挙げられます。プラスチック樹脂ペレットは、熱を加えて溶融することで、再び成型することができるため、さまざまな製品に活用することができるというわけです。特に、色のついていない透明なものであれば、フィルムやシートにすることも可能で、用途の幅が広がります。
プラスチック樹脂ペレットのメリットは熱可塑性があることです。熱を加えると溶けて柔らかくなり、再度成型することが可能になります。そのため、工場内で出る廃プラスチックを再度ペレット化し、再利用することもできるというわけです。
一方で、プラスチック樹脂ペレットは、小さく、非常に軽いため、輸送や加工中に簡単に工場の外に漏れ出してしまいます。漏れ出したペレットは、河川や海に放出され、海洋生物に悪影響を及ぼす危険性があるというデメリットがあります。