ペレタイザーの方式の1つである水冷式ホットカット方式(ウォータリングカット)は、ペレット加工作業の省力化などのメリットがあります。ここでは水冷式ホットカット方式の仕組みから、メリットデメリットまでをまとめて紹介しています。
水冷式ホットカット式の場合、スクラップ材料が熱によって溶けて混錬されたダイスから出てきた生成樹脂を、ペレタイザー内のダイス(押し出し口)で回転する回転刃でカットし、ペレット形状に加工します。さらにカット加工されたペレットは、循環水により運ばれ、脱水機で水分を除きます。
水冷方ホットカット方式は、古くからペレット加工で使われているストランドカット方式と異なり、ベルタイザー内部でストラッチ加工からカット、脱水までを行います。そのため、ストランドが途中で切れてしまう可能性が低く、安定してペレット加工を行うことができます。また、異物が混入していてもペレット加工が可能です。
冷水式ホットカット式のメリットは、省力化につながることです。ストランドカット方式と異なり、いちいちストランドを引いたり、直したりといった手間や時間をかける必要がなくなります。
またストランドカット方式は、異物の混入があるストランドでは、ペレット加工できませんが、水冷ホットカット方式は、多少の異物が混入していてもペレット加工ができます。さらにストランド加工中にストランドが途中で切れてしまう可能性が少ないというメリットもあります。
冷水式ホットカット式は、ストランドを引いたり、やり直しをしたりといった手間や時間を省くといった作業の省力化や、ストランドを引っ張り出す熟練の技が必要ないなど、多くのメリットがあります。
しかし一方で、メリットがデメリットとなることもあります。ストランドを引いたり、直したりする手間がない分、ダイス部分のついている回転刃の調整が難しいというデメリットがあります。
また、多少の異物が混入していてもペレット加工ができますが、回転刃に異物が付着し故障の原因となる可能性があるので、定期的に刃のメンテナンスが必要になります。